精神科医の小比木敬吾氏は「視界0の家族」の中で「母性神話の崩壊の社会的な背景を探ると今や女性の人生にとって母親になることが究極的な境地ではなく、過渡的な段階、あるいはいくつもの選択肢の一つにすぎないものになったという事情がある。

社会しんとして自己を確立する

1)まず社会人として自己を確立し、女性として男性との愛をまっとうし、妻として夫婦の生活をエンジョイし、その上でゆとりがあれば母親になる。という生き方イメージが次第に広がっている。

夫でなくてもよい

2)さらに現代の夫は、妻との間の子の父親になることをのぞいては、妻にとって他のどんな男性でも代わりがきくようなものしか持ち合わせていない。例えば愛の対象、性の対象、生活を保障する存在、一生の伴侶、どれもこれも、女性が必ずしも夫でなくても獲得できる時代になってきている。といっている。

満たされていない

3)さらに大学を出て5-6年たった女性の話によると夫の愛情とか性生活について、満足な充足感を持っている女性は少ないという。

大人になれきれない夫

4)多くの女性が夫の人格とか、感情の貧困さなどについて不満や挫折感を抱いている。

期待できない男性

5)現代の女性たちの中に、若い男性に対するこの種の失望感が広がっている。と述べている。

現代の女性が伴侶に求めているのは経済的安定や父親ではなく心の通い合った会話と安らぎと喜びの得られる性愛、疲れている時に家事を分担してくれる優しいパートナーなだ。そうして友人に見せた時に「カッコイイ」といわれる容姿なのだ。
また、学生によるとバートナーに求めるものは、安心感、心の安らぎ、一緒に居て楽しい。自分が素直に居られる。価値観が共有できる。自分の生き方を理解してくれる。を望んでいるのは5%に満たない。
◎ 若い人は「女性は一生働きたいので家庭を優先考えてくれる人よりは、家事を分担してくれる人」を望んでいる。
平成11年6月1日の日本経済新聞の夕刊によると「いずれは家庭に入る。」と答えた人は29%で9年前に比べると14ポイントも減少した。これはキャリヤウーマンという形で進化した。
一方男性のほうは「俺が食わしてやっている。」というほど収入がなく結婚後と共働きしていて夫婦に子供が生まれて家庭に入ると急にやりくりが大変になる。