古い話をしますと若い方たちには受け入れてもらえない心配がありますが、結婚とは、という問いに答えは様々であっても、好き合っている男女が共に生活し子孫を残し共に白髪が生えるまで幸せな生活を続けることには変わりはありません。そのような普遍的な営みはお互いの努力で作り上げていくしかありません。現在の若い方たちの離婚の多さはそのような努力が実っていないところに何か問題を感じます。
それを言い当てているのが、古い映画ですが小津安二郎監督の映画「晩春」があります。この映画の中で父親が娘に「結婚の幸せ」について言い聞かせる場面があります。
「結婚しても、いきなり幸せになれると思う考え方は間違っているんだよ。幸せは待っているものではなくて、自分たちで作り出していくものだよ。結婚することが幸せなのではない。新しい人生を自分たちで作り出していくところに幸せがある。何年もかかって二人で作り上げていくものだよ。・・・」
と言っています。これは古い考え方だとか、今の時代に合っていないといったことではないように思います。
夫婦関係を全うした方たちのほとんどは形は変わってもお互いが努力し、幸せになるために頑張ってきています。また、夫婦関係で大切なことは関係を壊さない努力もしていることです。結婚とは「何年かあっても二人で作り上げていくものだょ。」に尽きると思います。